@book{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00009803, author = {出口, 晶子 and Deguchi, Akiko}, month = {Mar}, note = {過去40年にわたる現地調査に照らしたとき、個々の木造船の「消滅」「現存」にいたる道筋には、様々なことが試された結果、あるものは保存され、あるものはこわされ、あるものは移動し、あるものは変質して「いま、ここ」の文脈のなかで存在していることがわかる。そのあらわれ方は、日本でも中国でも共通する点があり、今日の木造船文化は、大なり小なり重要な岐路にたっていると考えられる。 在地の船大工が減少し、生業において利用頻度の減った木造船を、いかなるレベルで技術文化を保持しながら継承していくことが有意にあるのか、その方法や課題の検証が必要な時期にきている。つまり、1 .確かな技術力で精度の高い船体をいかに世に送り出すことができるか、そのしくみづくりの課題、2 .ローカルな需要をみたして生きてきた木造船技術を、ローカルネットワークをこえて支えることの必然的課題などである。 2010年中国では、在来のジャンク型構造船の造船技術がユネスコの無形文化遺産の緊急保護一覧表にあげられた。日本ではいまだ国際的なレベルでの遺産化の方策は進んでおらず、中国の木造船界の対策は一歩リードしているかに見える。だが、後継者育成の課題は共通にある。今後木造船需要において重要な一翼をになうのは、観光船と目されることも共通する。本研究報告ではそれらを過去40年の現地調査実績を通して包括的に検討し、東アジアの木造船文化の今後の継承方策に資する考察をおこなった。, Article}, publisher = {神奈川大学 国際常民文化研究機構}, title = {東アジアの木造船文化継承のゆくえ}, volume = {12}, year = {2018} }