@book{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00009688, author = {廣田, 律子 and Hirota, Ritsuko}, month = {Oct}, note = {祭祀儀礼で儀礼の実践に必要な所作や演技の所作などは身体表現にかかわり、口頭や身体コミュニケーションによって伝承される。身体コミュニケーションによって伝承される儀礼知識は個人の解釈や記憶の変容、さらに外的な影響など差異を生じる要因を多く有している。身体コミュニケーションによる伝承では模倣行為が実行される。受礼の場で模倣することによって儀礼の実践に必要な所作が伝承され、宗教職能者としての方術を修得することになる。模倣行為、ものまねはもともと神に扮して行動を再現することと考えられ、呪術的な意味を有している。 さらにテキストを有する宗教職能者の場合、儀礼の場面で複数のテキストを使い分け、テキストの読誦によって儀礼が進行される。儀礼の構成において儀礼の規模の大小を問わず、基本的な骨組みが共通するのも、テキストが儀礼を規定していることに起因すると考えられる。共通して行なわれる儀礼分節では同一のテキストが使用されるわけだが、このことによりどんなに複雑な儀礼にも対応が可能となる。儀礼の継承にはテキストの役割が大きく働いているといえる。儀礼の実践の場においては、テキストの使用にあたって宗教職能者の経験の積み重ね、つまり儀礼知識が不可欠といえ、儀礼知識の伝承はテキストの使用においても重要なかかわりを有するといえる。 さらに儀礼の進行にはテキストの読誦に加え、必ず唱えごとや舞やマジカルな手や足の所作がはさまれており、伝承媒体を異にする身体コミュニケーションとテキストによる伝承が複雑に組み合わされているといえる。 本論では中国江西省南豊県三渓郷石郵村で春節に漢族により行なわれる、仮面神が家々を来訪し災いを祓い福を招く追儺の祭りおよび中国湖南省藍山県滙源郷湘藍村の過山系ヤオ族の宗教職能者が祭司を務めるイニシエーションを事例とし、身体コミュニケーションとテキストによる伝承の両面から儀礼知識の伝承について考察を試みる。, Article}, publisher = {神奈川大学 国際常民文化研究機構}, title = {10 儀礼知識の伝承に関する研究 -身体コミュニケーションによる伝承とテキストによる伝承から-}, volume = {7}, year = {2014} }