@book{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00009685, author = {星野, 紘 and Hoshino, Hiroshi}, month = {Oct}, note = {従来日本において、中国、韓国、インド、インドネシアなどのアジア域の祭祀舞踊について語られることはあっても、ロシアやヨーロッパ方面をも視野に入れた、ユーラシア大陸域全体について言及されることはまずなかったように思う。しかし、アジア域のそれとて地理的に考えれば大陸の他地域の伝承と無関係ではない。従来はそこまで手を伸ばして調査研究するのはまだ早計と考えられているふしがあった。ユーラシア域の全体的視点からの言及は、部分的ではあるもののすでに先人によって提出されていて、そういった業績をたよりに整理すれば、総体論が語れないわけではないのではないかと筆者は考えた。それらに加えて、西シベリアなどのロシアや中央アジア方面への筆者の採訪調査体験をも加味してこれを論じてみた。 はじめに、日本での舞踊概念の登場や、バレエなどの西洋のそれと異なる東洋の舞踊の特徴への言及がなされた従来の舞踊研究を紹介し、続いて、ユーラシア大陸の祭祀舞踊には、神懸かり的なものと動物模擬的舞踊の2種類のものが広がっていること、そしてこの2種の芸態的特徴をそれぞれ指摘してみた。 まず神懸かり的なものの特徴は、中央アジア史研究者の護雅夫や折口信夫などの先人が指摘していた旋回性にあると考え、これには宗教職能者などの少人数によって演じられる場合と大勢が円形をなして演ずる場合の2形式があることを述べた。前者は日本、韓国、中国などの東アジア方面や西シベリアの熊祭りの精霊の舞踊など限られた地域に見られるが、後者は大陸の全域(砂漠やステップ地帯を除く)に分布し、ヨーロッパ方面でもホロダンスなどと称して盛んに踊られている。 次に動物模擬的舞踊には、獅子舞や、哺乳類、鳥類などの動物の模擬舞踊、さらに熊祭りの歌や踊りも含めて考えられ、その芸態の心意は踊りとしてよりも歌の方に表れていて、生き物の死屍分割の演技が原初的なものではないかと推定される。なお獅子舞、熊祭りと折口信夫の説いたまれびとの三者は相互に関連しあっている存在ではなかったかということも推定した。, Article}, publisher = {神奈川大学 国際常民文化研究機構}, title = {04 ユーラシア域の祭祀舞踊 -神懸かりと動物模擬-}, volume = {7}, year = {2014} }