@book{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00009650, author = {石村, 智 and Ishimura, Tomo}, month = {Mar}, note = {オセアニアのカヌーの船体構造の特徴は、丸木舟に由来する船底部(刳り船)と、舷側板や船首部・船尾部といった部材を縄や紐で縫い合わせるという板接ぎの方法にみることができる。とりわけ継ぎ目からの船体内への浸水を防ぐために、各地域でさまざまな板接ぎの技法が発達した。本論では各地域の板接ぎ技法の事例を収集し、その比較検討をおこなうことで、板接ぎ技法の系統的な理解を試みる。カヌーの技術の系統的な理解を進めることで、人類集団の拡散や交流のプロセスの理解に貢献すると考えるからである。 本論の分析の結果、板接ぎ技法について二つの知見を得ることができた。ひとつは「疑似鎧張り技法」の存在で、これはハワイやクック諸島といった東ポリネシア地域にのみ分布し、この地域にポリネシア人が移住して後に発展した技法である可能性が高い。もうひとつは「肋材のような部材」の存在で、オセアニアではメラネシアとミクロネシアの一部に分布するが、東南アジアのバリ島やフィリピンにも似たような技法が存在する。このことから、オーストロネシア語族集団がもともと持っていた技術であった可能性と、比較的新しい時期に東南アジアで発展した後にオセアニアに伝播した可能性の、二通りが想定される。, Article}, publisher = {神奈川大学 国際常民文化研究機構}, title = {09 オセアニアのカヌーの船体構造とその特質 -特に板接ぎ技法について-}, volume = {5}, year = {2014} }