@book{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00009631, author = {清水, 昭俊 and Shimizu, Akitoshi}, month = {Mar}, note = {日中戦争に始まる戦時期の日本では、戦争遂行のために政府軍部は国家のあらゆる資源 を総動員し、人文社会科学に対しても学術動員を働きかけた。専門分野として自立する過 程にあった民族学にとって、学術動員は発展の好機だった。民族学の内部からは岡正雄が 先導して国家に働きかけ、民族研究所の設立を得た。外部からは、太平洋協會の平野義太 郎が、民族学を中心に多数の専門家を動員し、戦場となった東南アジアと南西太平洋に関 する学際的な概説書、専門書を、短期間に多数出版した。優秀な学術動員の代行者だった 平野は、戦時期に大アジア主義のイデオローグとして活躍した平野の一面である。かつて の平野は、マルクス主義法学の俊英であり、日本資本主義論争で講座派を代表する論客と して活躍し、治安権力による拘束を受けて、大アジア主義者に転向した。「学術動員」概 念と関連させて考察すれば、講座派の論客、大アジア主義者、太平洋協会の出版プロジェ クトの企画運営者、これら異なる姿はいずれも一つの人物像に収斂する。平野は、学術動 員に応える優秀な知的技術者だった。, Article}, publisher = {神奈川大学 国際常民文化研究機構}, title = {03 民族学の戦時学術動員 -岡正雄と民族研究所、平野義太郎と太平洋協會-}, year = {2013} }