@book{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00009591, author = {河原, 典史 and Kawahara, Norifumi}, month = {Mar}, note = {本稿では日記類と視察報告書から、カナダ日本人漁業者に関する漁場利用を考察する。 その際に、特にカナダ西岸のフレーザー川流域のサケ刺網漁業、およびキャナリー(サケ 缶詰工場)での作業工程について報告する。  和歌山県東牟婁郡古田出身の前川佐一郎(1915~2005 年)が実父・勘蔵(1882~1978 年)の渡加や、その後の様子を記した手記を精読すると、当時のサケ刺網漁業に関する漁 場利用が読みとれる。これにより、漁船は無動力であり、漁場まで動力船に牽引されてい た様子や、日本人漁業者の役割分担がわかる。また、英語を理解する先住者は動力船を付 与され、無動力船で漁獲されたサケの収穫を任されていた。  生物学者であり、後に政界へ転進した山本宣治(1889~1929 年)は、青年期のカナダ 滞在時に日記を書き綴っている。1909 年7 月1 日~ 8 月25 日までスティーブストンで サケ刺網業に従事した彼の日記には、後の生物学者の片鱗を窺わせるような漁場利用につ いての的確な記述がある。特に8 月の漁繁期には、未明の午前3 時頃から深夜12 時頃ま で刺網漁業が行われていたことは、サケ缶詰産業の季節的、かつ集約的な労働状況を示す ものである。  1882 年に設立された大日本水産会は、同年に『大日本水産会報』を創刊し、1916 年に 『水産界』と改称した。この会誌に発表された宮田彌治郎の報告書からは、20 世紀初頭の カナダにおけるサケ缶詰工場の様子が詳述されている。, Article}, publisher = {神奈川大学 国際常民文化研究機構}, title = {カナダ・フレーザー川における日本人漁業者の漁場利用 -日記と視察報告書から-}, year = {2013} }