@book{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00009586, author = {田和, 正孝 and Tawa, Masataka}, month = {Mar}, note = {第二回水産博覧会が、1897(明治30)年に神戸市にて開催された。この時、大日本水 産会兵庫支会が作成し出品したものの中に『兵庫県漁具図解』があった。これは、兵庫県 下各地の漁法について、漁法ごとに捕獲対象魚類、漁期、漁具の構造、漁具の新調費、使 用漁船、漁具の使用場と使用法、漁獲分配法などについて詳細に解説し、漁具の構造図、 使用図、漁船の図を記録したものであった。大日本水産会兵庫支会は、水産博覧会に全力 を傾注して図書類を出品したことが評価されている。それでは、大日本水産会兵庫支会は いかなる団体であったのか。また、なぜ多くの時間と労力を要して『兵庫県漁具図解』を 作成するにいたったのであろうか。小論では、断片的な史・資料を検討することによっ て、大日本水産会兵庫支会の活動および『兵庫県漁具図解』の編纂過程とその背景につい て若干の考察を試みた。  大日本水産会兵庫支会は1896(明治29)年5 月に設立されたが、その前身は前年の 1895(明治28)年5 月に発足した兵庫県水産会であった。同会では発足当初から大日本 水産会の支会となることが目論まれていた。また、兵庫支会は、翌年の第二回水産博覧会 においては主催者側の中心的役割を果たした。博覧会の準備段階においても地方水産団体 の結成は急務であったと考えられる。  小論では『兵庫県漁具図解』作成の経緯および博覧会への出品に限って検討した。依然 として解明できていない点が多い。しかし本図解に関する研究は、編纂の過程についての 究明にとどまるものではない。図解の内容からは、漁獲対象魚種相や漁獲の季節性、漁業 者の環境知、漁業活動の生態的特徴、漁業民俗など、様々な情報を得ることができる。 『兵庫県漁具図解』の中には豊かな研究の可能性が潜んでいることも指摘しておく。, Article}, publisher = {神奈川大学 国際常民文化研究機構}, title = {大日本水産会兵庫支会と『兵庫県漁具図解』}, year = {2013} }