@article{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00007546, author = {小出, 芳弘 and Koide, Yoshihiro}, journal = {神奈川大学工学研究所所報}, month = {Nov}, note = {ベーマイトはボーキサイト中に含まれる天然鉱物で、Al, O, Hの三種類の元素からなる無色の粉末として廉価で市販されている。ベーマイトは規則的な構造を有し、アルミニウム原子ひとつに対して6つの酸素原子が配位しているため、焼成によりアルミナを作る原料としてもさかんに用いられている。ベーマイト中のアルミニウムはAl^<3+>イオンとして存在していると考えられるため、定量的なAl^<3+>供給源と見做す事ができる。本稿では新しい合成方法としてベーマイトを使った有機アルミニウム化合物の直接合成する方法を初めて紹介する。酸素や窒素が配位したアルミニウム化合物であるアルミニウム(III)アセチルアセトン,aluminum (III) acetylacetonate (Al(acac)_3),やトリスヒドロキノリンアルミニウム,tris (8-quinolinato) aluminum (III) (Alq_3)は従来アルミニウムの硫酸塩や硝酸塩を出発物質として合成されてきた。また、塩化アルミニウムを原料とした合成にはクロロホルムなどの有機溶媒を用いる必要があった。今回我々が開発した方法は、ベーマイトとアセチルアセトンあるいは8-ヒドロキノリノールなどの有機化合物を水中に懸濁したまま直接反応させることにより、1段階で高効率に合成する方法である。さらに本反応副生成物として水分子を放出するだけであり精製が非常に容易である点、また従来法のように酸や有機溶媒を用いない環境にやさしい手法である点で優れている。様々な錯体合成の出発物質となり得るアセチルアセトン錯体を簡便かつ高収率で合成できる本方法は実用的に価値の高いものと期待される。また、Alq_3は近年注目される有機ELの発光層に用いられる物質で、ユニークな発光特性を示すことで知られる。今後その重要性が産業界を中心にさらに高まるであろうAlq_3を大量かつ安価に高純度合成する方法としては本報告が最初の例である点は注目に値する。本稿では上記ふたつの合成反応を中心に、それぞれの合成方法と生成物のキャラクタリゼーション(核磁気共鳴、質量分析、熱分析、粉体X線結晶構造、元素分析、蛍光スペクトル)ならびに反応機構について詳細を述べた。今後、この手法を発展させさらに多様かつ複雑な構造を有する有機アルミニウム化合物の簡便な合成法を見出して行きたい。}, pages = {17--23}, title = {鉱物ベーマイト([AlO(OH)]_n)と有機配位子の直接反応によるアルミニウム配位化合物の合成}, volume = {28}, year = {2005} }