@article{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00007366, author = {井上, 和仁 and Inoue, Kazuhito}, journal = {年報}, month = {Mar}, note = {カロテノイドは自然界に最も広く存在する色素で、生体内で重要な生理的役割を果たしている。植物などの光合成生物ではカロテノイドは光捕獲系の補助色素であるほか、光酸化状態から組織や細胞を保護する機能を有している。また、動物ではビタミンAの前駆体であるほか、種々の癌に対する予防効果や免疫賦活能があることが報告されている。カロテノイドは、通常、炭素数が40のイソプレノイドであり、2分子のゲラニルゲラニルピロリン酸(C20)が縮合して、最初のイソプレンであるフィトエン(C40)が合成され、これから様々な脱水素反応、環化反応、酸素添加反応により多様なカロテノイドが合成される。一方、グラム陽性菌に属する光合成細菌ヘリオバクテリアは2分子のファルネシルピロリン酸(C15)が縮合したデヒドロスクアレン(4,4'-Diapophytoene, C30)が脱水素反応によって生じた4,4'-Diaponeurosporeneを主要なカロテノイドとして持つ。この脱水素反応に関与する遺伝子crtNをヘリオバクテリアの染色体DNAライブラリーより単離した。カロテノイドの合成に関与する酵素及びその遺伝子の多くは未同定である。今後、多くのカロテノイド合成生物からカロテノイド合成に関与する遺伝子が単離されれば、これらの遺伝子を組み換え、生物工学的に新規のカロテノイドを合成させることが可能である。今後は今回得られたヘリオバクテリアのcrtNを他の光合成細菌に導入し、ヘテロな遺伝子発現による新規のカロテノイドの生産に関する基礎的な知見を得る予定である。}, title = {H-1 新規カロテノイドの探索(H. 健康に関する科学的研究)}, volume = {'98}, year = {1999} }