@article{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00007341, author = {杉谷, 嘉則 and 天野, 力 and 武井, 尊也 and 藤原, 鎮男 and 渡邊, 弥生 and Sugitani, Yoshinori and Amano, Chikara and Takei, Takaya and Fujiwara, Shizuo and Watanabe, Yayoi}, journal = {年報}, month = {Mar}, note = {ダイオキシンの環境への影響とポリ塩化ビフェニル(PCB)の処理技術の現状について調査した。第一種特定化学物質に指定されているPCB [Polychlorinated biphenyl]は、焼却によりダイオキシン類[Dioxin (PCDD)とDibenzofuran (PCDF)の総称]が発生するため、現時点では各事業所が保管している。しかし、長年の保管は、紛失、漏出、事故等の危険性があるため、ダイオキシン類を生成又は増大させないような処理法が現在求められている。人体に摂取されるダイオキシン類は、主に魚介類経由であることから、ここでは、ダイオキシン類の海洋生物への影響が問題である。ダイオキシン類はガンや奇形を始め、ヒトに様々な影響を与える。ヒトの場合、PCBとダイオキシン類の摂取は、その98%が食物経由であり、中でも魚介類が約60%を占め、海洋汚染がヒトに大きな影響を与えている。海洋生物への影響も深刻で、大量変死や奇形、抵抗力減衰などが生じている。海洋に流出したダイオキシン類は生物の体内で濃縮され、食物連鎖により海洋で高次に位置する魚類に高濃度に蓄積される。ダイオキシン類の蓄積量は、異性体によって異なるが、2,3,7,8-ダイオキシンが最も体内に蓄積される。また、脂肪の多い魚類に蓄積されやすい。特に海棲哺乳動物はダイオキシン類を高濃縮し、長期蓄積する。これは、皮下に厚い脂肪組織があり、これが貯蔵庫になっていることや、一旦脂肪組織にはいると簡単に出ていかないことなどによるものである。分解処理法には様々あるが、現在、日本で認められているPCB処理法は高温熱分解処理のみである。しかし、この方法は、PCBに微量に含まれているダイオキシン類の濃度の増大の恐れや、焼却処理することによって、ダイオキシン類がまた新たに発生してしまう可能性があるので、PCB焼却処理場を建設しようとしても地元住民などの反対が強く、処理への道が開けずにいる。最近、ダイオキシン類を発生させないPCBの化学的処理法の開発が進められており、これを推進する動きがある。その化学的処理法とは、アルカリ触媒分解法、化学抽出分解法、t-BuOK法(カリウム・ターシャリー・ブトキサイド法)、金属ナトリウム法、超臨界水酸化法、紫外線・生物分解法などである。}, pages = {73--75}, title = {H. 環境汚染物質(ダイオキシン、PCB 等)の化学的処理について}, volume = {'97}, year = {1998} }