@article{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00006306, author = {岩本, 典子 and Iwamoto, Noriko}, journal = {神奈川大学言語研究}, month = {Mar}, note = {待遇表現の中の「提供表現」に焦点を当て,受ける場合,断る場合といった返答の仕方を含め,日本語と英語における共通点ならびに相違点を比較し,英語教育および日本語教育への応用を考察した。英語の場合,自由意志を尊重する対等的人間関係に基づく文化的基盤ゆえ,相手の希望や意向を問う表現法がこのまれる。これは,たとえば「借りる」-「貸す」,「見る」-「見せる」,「売る」-「買う」といった同一事態を異なった観点からみる逆意関係(converse)がある場合に顕著に表れる。Would you like to borrow...?, You can borrow, Would you like to see...?のように,相手の意向や希望を直接問いたり,相手に許可を与え,受益者(beneficiary)である相手を主題化して,相手側の動作として表すのが丁寧とされている。日本語の場合は,親しくない関係で相手の意志,希望,要求を直接問うことは,失礼となり,「ありますが,いかかですか?」「お使いになりますか?」のように自分側に用意があり,相手の行為が自然に起こりやすいように表現することが丁寧さにつながる。自由意志を問うことよりも,曖昧性が好まれる文化的土壌ゆえ,相手に利益がある場合でも話し手が行うという行為性(agency)を見せないようにする方が配慮とされる。また日本語の場合,敬語の果たす役割が大きく,その体系や用法も複雑で多岐にわたっているため,単にスピーチ・アクトや話し手側の行為か,相手側の行為かといった枠組みだけでは,ひと括りに対処できず,個々のケースを吟味する必要がある。最後に教育への応用として,ここでの英語特有の表現をもりこんだ会話例を挙げ,また言語差の根底にある文化的なものへの意識を高めるため,どのように話題を導入したらよいか,提案してみた。, Departmental Bulletin Paper}, title = {Making Offers, Accepting and Turning Down Offers : Doing It Politely in English and Japanese}, volume = {26}, year = {2004} }