@article{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00005932, author = {Hatada, Akinobu}, issue = {44}, journal = {人文学研究所報, Bulletin of the Institute for Humanities Research}, month = {Dec}, note = {現在,インターネット上で利用されている画像検索は,画像そのものではなく画像に関連づけられたテキストのキーワードを用いて画像の検索を行っている。検索のキーとして画像そのものを利用した画像検索はあまり例を見ない。本稿では,画像を用いた画像検索の試みの一端として,画素の色データを元にした評価値の作成と検索への応用について報告を行う。 手法としては,デジタルスチルカメラを用いて撮影された画像データを元に,画像に含まれる色を検索し,どの色が何ピクセル存在するか,あるいは,どの色の島がいくつあるのかを集計する。ただし,色の数は1,600万色以上存在するが,これほどの数の色を個別に集計することは,評価値の作成には向かないので,RGB各チャネルつき,256段階あった色情報を8段階程度に減らしてから集計を行った。次に,特定の画像を同一の色や島が上位X色程度以内に含まれている画像を画像プールの中から検索を行った。この時,同一の色がY個見つかったとすると,それが検索限界値として予め設定した値Tよりも大きいとき,検索がヒットしたと判定する。 この方法で検索を行ってみると,たしかに,似たイメージに見える画像を検索することができるが,まったく似ていない画像も検索結果として報告される。この手法では,同一の画像を検索させるのではなく,似た画像を検索することになるため,この結果はある程度の予想の範囲である。しかし,より人間が見て似ていると感じられる画像だけを検索結果として取り出すためには,色データの評価についてさらに検討が必要であると思われる。 今回の研究で行った画像検索のアルゴリズムは,風景画像の評価を行うための手法を応用した物である。この手法による評価値の作成と検索では,画像に含まれる個別の物体や人物を識別して検索することはできない。例えば,特定の人物が写っている画像を探すというような用途には応用することができない。これは,相貌や物体の認知について人間の脳が実現しているメカニズムがその目的に固有の部位と機能に依存しているので,それらに似たアルゴリズムを用意しなければ相貌検索などを実現することは難しい物と思われ,そのようなアルゴリズムは本稿で述べたものとは全く異なったものであると予想される。よって,これは本稿で報告した手法のある種の限界であるといえるだろう。 一方,まるで似ていない画像を検索結果としてピックアップしてしまうという問題は,インデックスデータを元にした評価値のスコアリング(再解釈・再計算した値)や,色そのものの数の減らし方などによって改善できる物と思われる。 本稿で報告を行った画像評価および検索の手法は,風景画像の検索に限定する限りでは,原画像に似たものを探すことができるため,今後はより高い精度での検索を実現できるよう,さらに研究を行っていきたい。, Departmental Bulletin Paper}, pages = {89--103}, title = {Evaluation value of digital still image by using pixel color data, and image search as its application}, year = {2010} }