@book{oai:kanagawa-u.repo.nii.ac.jp:00014132, author = {日髙, 真吾 and 加藤, 幸治}, month = {Feb}, note = {戦前のアチック・ミューゼアムの活動について知ることができる資料は、現在複数の所蔵先に分散して保存・活用されている。水産史料や筆写資料は、国文学研究資料館・中央水産研究所・神奈川大学日本常民文化研究所等、民具は国立民族学博物館や国文学研究資料館、祭魚洞文庫の蔵書のほとんどは流通経済大学図書館、渋沢敬三の仕事全般にわたる資料は渋沢史料館、そして戦後の常民文化研究所に引き継がれた諸資料は神奈川大学日本常民文化研究所が管理し、それぞれの機関において整理作業や目録作成、調査研究、展示普及等が行われてきた。しかし、各資料間の関係の調査や、相互補完的な理解は、あまり進んでいないと言わざるを得ない。 今回の共同研究「戦前の渋沢水産史研究室の活動に関する調査研究」では、戦前のアチック・ミューゼアムが収集した民具の標本資料と、神奈川大学日本常民文化研究所所蔵の水産史研究関連資料との関係を見出すための、アチック・ミューゼアム・コレクションの熟覧調査を実施した。この調査では、水産史研究室の調査と漁具を中心とする民具収集とは、一部の標本資料を除いては深い関連性を見出すことができなかった。とくに筌研究資料においては、方言調査と収集民具のあいだに直接的な関連性を見出すことができず、神奈川大学日本常民文化研究所所蔵の筌の民具台帳とも結びつきは見られない。このことは、地方文書を中心とした社会経済史的な研究と、聞書きや踏査によるフィールドワークとを総合するという、水産史研究の独特な方法論を考える上で重要な手がかりである。 本稿では、国立民族学博物館におけるアチック・ミューゼアム・コレクションの整理と活用、調査研究の来歴についてもまとめている。その蓄積は、諸機関の資料のつながりについての研究をさらにすすめるための基盤となるものとなろう。, Book, 第Ⅱ章 アチック・ミューゼアムの「同時代的な布置」}, publisher = {神奈川大学 国際常民文化研究機構, International Center for Folk Culture Studies}, title = {アチック・ミューゼアム・コレクションと水産史研究}, volume = {13}, year = {2019} }